いのちの能「慈愛~魂のゆくえ Tradition for a better future」【於:醍醐寺】
【会場:京都 総本山醍醐寺 霊宝館】
コロナ禍において能が現代社会のために何ができるのか。
魂の救済としての能の果たすべき役割について再考察し、醍醐寺で伝えられてきた修験道ならではの力強い声明と共に上演。
能との所縁の深い醍醐寺から、第1回日本国際芸術祭の開幕を祈念して、新しい能楽を未来に向けて発信します。
8/17(木)よりイープラスでも販売いたします。
また、会場となる霊宝館は、一部、段差や階段がございます。
【公演内容】
■ 声明 真言宗醍醐派総本山醍醐寺
■ 新作能「慈愛~魂のゆくえ」 約60分
(声明と能楽のコラボレーション公演 )
■ 対談「命について」 約30分
【出演者】
声明:真言宗醍醐派総本山醍醐寺
能:
諏訪弥太郎:山本章弘
京都に住む母:河村浩太郎
その子供:山本麗晃
難波の寺の僧:安田登
門前の者:茂山千之丞
笛:左鴻泰弘
小鼓:古田知英
大鼓:渡部諭
後見:吉井基晴、深野貴彦、山田薫
地謡:杉浦豊彦、浦田保親、越賀隆之、樹下千慧
※チケットは当日会場受付にてお引き換え。(現金のみ)
※開場は開演の30分前。
※出演者は変更になる場合がございます。
【あらすじ】
難波に住む諏訪弥太郎は、亡くなった我が子の十三回忌法要を行うことにしました。
また、都では、母と子が十三参りに行き、そこで子が「私は、昔、都の烏丸にあり、父の名は、諏訪弥太郎です」と、不思議な事を言い、「父に会うため烏丸に連れていってほしい」と頼み、親子は京都烏丸へと向かいます。
しかし、諏訪の弥太郎は、烏丸におらず、弥太郎を探して、二人は難波へと向かいます。
難波の寺では弥太郎が亡くした子の十三回忌法要を執り行っていました。
法要が始まると、弥太郎は急に懐かしい香りを感じて、瞼から自然に涙があふれてきました。
その瞬間、母と子が、都から諏訪弥太郎を尋ねてお寺に入ってきました。
そして、この人こそがその弥太郎であるとわかると、二人は懐かしい気持ちで一杯になり、弥太郎も亡くなった自分の子のように思え、ただただお互いを抱きよせて泣くばかりでした。
僧が、その様子を見て「仏の有難い大慈悲心による導きか。あるいは還相回向の働きか」と語り、これは仏様の増上縁によってよって廻り逢えた大変おめでたいことであるから、ひとさし舞うようにすすめます。
そして、弥太郎は子に「この数珠を私と思ってください」と数珠を手渡し、一緒に舞を舞います。
二人は、この瞬間だけは親子であると、互いに目を見かわして、慈愛の心を共に感じながらも、舞い終わるとさようならと別れを告げて、離れて別々に生きていきます。
魂は、ここからすぐそばにあるという浄土と、苦しみの俗世とを、わたり行くのです。
2023年09月04日(月):
日時 | |
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料金 | 入場料:7,000円(自由席・拝観料含む) ※未就学児の入場不可。 |
主催 |
山本能楽堂 06-6943-9454 |