山本能楽堂について

ご挨拶

公益財団法人 山本能楽堂 代表理事 山本 章弘

「山本能楽堂」は大阪のオフィス街に佇む、杜の様な能楽堂です。先代山本博之が昭和2年に創立し、戦災で一度焼失しましたが、昭和25年に再建し約90年の歴史を持ち、平成18年に文化審議会により国登録文化財の指定を受けました。扉を開けると周りの喧噪からは想像できない異次元空間が広がっており、初めて来られた方はその独特の雰囲気に皆様驚かれます。

客席(見所)は、1、2階とも桟敷席の舞台で(一部椅子席)何か懐かしく落ち着いた気分になります。「こちらの舞台が一番好き」と仰って下さる方も大勢いらっしゃいます。
鏡板(舞台後方の松の絵)は松野奏風作で、老松を下から見上げる珍しい形です。
舞台は長い年月の間に磨かれ黒光し、どっしりとした重量感があり、その中央に立つと先人達のぬくもりを肌で感じる事ができます。橋懸かりの欄干は西本願寺の北舞台を模し、弓状を描き舞台にやわらかさを添えています。
二階には茶室もありそこからみる能舞台の分厚い桧皮ぶきの屋根が舞台の重量感をより一層演出しています。また音響効果をよくするため、舞台下には大きな瓶が12個並べられています。現在新しく作られる舞台には瓶が埋められる事も少なく、今では珍しいものとなりました(見学可能)

山本能楽堂の歴史

大阪のオフィス街に佇む「山本能楽堂」は、約90年の歴史を持ち、国登録文化財にも指定された異次元空間のような能楽堂です。昭和25年に再建された舞台は、磨き上げられた黒光りの木材や西本願寺を模した橋懸かりなど、歴史と温もりを感じさせます。

ギャラリー

正面

舞台

1F 見所(客席)

2F 見所(客席)

鏡板

2階見所から見た舞台

山本能楽堂の「ここにも注目!」

山本能楽堂の見所(客席)は昔ながらの畳敷きです。そのため座席には、容易に出し入れができる「たためる椅子」を使用しています。この「たためる椅子」は日本を代表する建築家である吉村順三氏(1908-1997)が発案、吉村氏とその依頼を受けた建築家・中村好文氏、木工家・丸谷芳正氏によって開発されました。最初、八ヶ岳高原音楽堂の客席用として製作され、その後1990年に発売されました。

「たためる椅子」は日本人のDNAに刻み込まれた所作「たたむ」「しまう」「だす」を基軸に、座布団のように簡単に小さく畳めて持ち運びもでき、狭いところにも仕舞えるように設計されており、さらに折り畳み椅子でありながら、座り心地にもこだわって作られています。

NHK「美の巨人たち」でも紹介された「たためる椅子」。ぜひ、山本能楽堂にお越しになられた際は椅子にも注目してみてください!

公益財団法人

山本能楽堂

〒540-0025 大阪府大阪市中央区徳井町1丁目3-6

TEL:06-6943-9454(不定休、10:00~17:00)
FAX:06-6942-5744

Copyright © 山本能楽堂